プラレールの憂鬱

2015年1月20日 (火)

多少のズレは許して三角形レイアウト

三角形の角を丸くしたレイアウトを考えてみる。
正三角形なら、「R-23 まがレール」3本で「おむすび」形にする。

「R-03 曲線レール」で角を丸めようとすると、プラレールの曲線レールが円を8等分することから、角度は、45度、90度、135度のいずれかになり、結局は頂角が90度で底角が45度の直角二等辺三角形になる。
Pr165

等辺の直線部の長さa=bが直線レール200本分までズレ(誤差)を計算してみると、最も小さくなるのは、等辺の直線部a=bが直線102本で、底辺の直線部cが144.25本の場合で、ズレ0.047mmだった。
これでは現実的ではないため、もっと少ない本数の場合を見てみると次のようになる。
順位は、ズレ(誤差)の小さい順。辺の直線部(a、b、c)の長さは、直線レールの長さに換算した本数。

【直角二等辺三角形レイアウト】
順位等辺の直線部a=b
(直線レール換算本数)
底辺の直線部c
(直線レール換算本数)
ズレ(mm)
19 7.25 10.25 0.658
28 10.25 14.5 0.931
47 3 4.25 1.590
66 4.25 6 2.248
75 13.25 18.75 2.521
86 11.5 16.25 2.906
95 6 8.5 3.179
114 1.25 1.75 3.838
133 8.5 12 4.496
142 9 12.75 4.769
161 1.75 2.5 5.427
180 5.5 7.75 6.086
189 12 17 6.358
200 12.75 18 6.744
209 4.75 6.75 7.017
228 2.5 3.5 7.675
247 9.75 13.75 8.334
256 7.75 11 8.606
275 0.5 0.75 9.265
294 6.75 9.5 9.923
303 10.75 15.25 10.196
322 3.5 5 10.855
341 3.75 5.25 11.513
360 11 15.5 12.171
369 6.5 9.25 12.444
388 0.75 1 13.103
407 8 11.25 13.761
416 9.5 13.5 14.034
435 2.25 3.25 14.692
454 5 7 15.351
463 12.5 17.75 15.623
474 12.25 17.25 16.009
483 5.25 7.5 16.282
502 2 2.75 16.940
521 9.25 13 17.599
530 8.25 11.75 17.871
549 1 1.5 18.530
568 6.25 8.75 19.188
577 11.25 16 19.461
597 4 5.75 20.119

「R-09 複線外側曲線レール」を使うと、組み合わせはもっと増える。
曲線の組み合わせは16通りだが、分類すると9種類になる。

Pr165a1

Pr165a2_2

Pr165a3

Pr165a4

Pr165a5

Pr165a6

Pr165a7

Pr165a8

Pr165a9

ズレの小さめなパターンを適当に選ぶとこんな感じ
分類等辺の直線部a=b
(直線レール換算本数)
底辺の直線部c
(直線レール換算本数)
ズレ(mm)
2 0.75 0.5 1.103
2 3.75 4.75 0.487
3 1 1 4.617
3 2.75 3.5 0.810
4 0.5 0.5 4.971
4 1.75 2.25 1.133
5 1 1.25 0.323
5 2.25 3 4.161
6 0.25 0.5 3.515
6 2 3 1.913
6 6.25 9 0.335
7 0 0.25 4.294
7 1.25 2 0.457
8 0.25 0.75 0.780
8 1.5 2.5 3.058
8 3.25 5 2.369
8 4.5 6.75 1.468
9 0.5 1.25 2.735
9 2.25 3.75 2.692
9 3.5 5.5 1.145
9 6.5 9.75 0.444

また、角の曲がり方を変えると、こんな感じ。
Pr166

三角形の組み合わせいろいろ。ただし、橋脚を立てられるかは確認できていない。
Pr166a

▼地上と高架の2階(2層)構造
Pr166b

▼地上と高架の2階(2層)構造
Pr166c

Pr166d

▼地上と高架の2階(2層)構造
Pr166e

▼地上と高架の2階(2層)構造
Pr166f

Pr166g

2015年1月18日 (日)

プラレールで過去に販売された商品情報の憂鬱

プラレールで過去に販売された商品について調べようとすると、タカラトミーの公式webから、
「プラレールとは?」や、
「新製品情報 > 徹底解剖 > 「アーカイブス ページ」徹底解剖 > 徹底解剖アーカイブスはこちら」
「イベント・キャンペーン情報など > エンターテインメント情報 > 「アーカイブス ページ」エンターテインメント情報」
から探したり、個人のwebやブログに当ってみるしかない。

網羅性高く体系的または大系的に情報を集約したデータベースは見つからなかった。
今は購入できない商品の情報なんて不要という考えもある。
また、商品を紹介した書籍が販売されている事に配慮してデータベースを作れないのかもしれない。

ただ、過去の商品情報が無いと下のような事が起きる。
Pr163

通販で、商品写真と商品名が違っているのを、2件(2店)見つけた。
これがトラブルにつながらなければ問題ないけれど。
これは、「R-」や「J-」といった商品名に付ける番号の問題かもしれない。
「J-13 都会の駅」の商品説明には『「J-26 地下の駅」などと重ねたり、つなげたりして遊べます。』とあるが、「J-26」を見ると「曲線の駅」になっている。
その「J-13」も、2015年2月には「J-13 サウンド駅」に変わるという、ややこしい状況になっている。

それから、現在、「複線」で「高架」で「2面4線の駅」を作ろうとすると、例として下のようになる。
Pr164

しかし、過去に「高架ポイント」が販売されていたと知っていれば、
「タカラトミーの公式web > イベント・キャンペーン情報など > ファンの広場 > 作ってプラレール」
に、復刻(再販売)の要望を出せばいい。
タイの洪水で金型がダメになっていたら無理だろうけれど、少しは期待できる。

データベースは、部品単位まで細分化され、カラムには次のような項目があるといい。
  • 名称
  • JANコード
  • 販売時期(期間)
  • 含まれて販売されたセット
  • 単品販売の有り無し
  • 材質
  • 製造国
  • 色バリエーション
  • 関連部品(例:積み重ねられる他の部品)
  • 外観写真
  • パッケージ写真
  • 標準小売価格(発売時)
  • 限定販売関連
  • 直線レール換算の長さ(大きさ)

2014年11月 4日 (火)

レール長さ調整の憂鬱

レールの長さ調整は、基本的に1/4直線レールの長さである54mm単位となる。
レールの組み合わせで中途半端な長さはできるけれど、所望の長さにできるとは限らない。

過去には、「ジョイントレール」という中途半端な長さのレールが販売されていたらしい。
詳細な情報は見つからないが、調べてみると、
  • 「R-01 直線レール」の1/6程度の長さ
  • 「R-11 ターンアウトレール」と「R-03 曲線レール」をつないで島式ホームの駅を作る時に辻褄を合わせられる
  • 「R-12 8の字ポイントレール」と「R-03 曲線レール」でティアドロップ型の折り返しを作る時に辻褄を合わせられる
らしい。
Pr160
35.470mmは論外として、長さは、36mm、36.265mm(72.530mmの半分)、37.060mmのいずれかではないかと推測される。
現状では、島式ホームの駅は「R-22 Y字ポイントレール」や「R-15 複線幅広ポイントレール」を、折り返しは「R-09 複線外側曲線レール」を使えばできるため必要性は低い。

それはさておき、54mmより小さい単位で長さを調整しようとする場合、「R-23 まがレール」を使う。
しかし、まがレールは、曲げ方向の効果に比べて長さ方向の調整効果が小さく、しかも最小長さが長い。

そこで、もっと短い長さで調整したいのと、蛇行しないでスッキリさせたい事から、「伸縮レール」を考えてみる。
レールの機能→「車輪を案内する」を分解すると
  • 車輪の下を支える(底)
  • 車輪の内側をガイドする
  • 車輪の外側をガイドする
となる。
これらと伸縮の両立を考えるとこうなる。
  • 車輪の内側、外側をガイド
    これは、どちらかがガイドされていれば、とりあえず成り立つので実現できそう。
  • 底面は、上下に重ねてスライドさせる構造が考えられるが、段差が生じる。
  • 底面をスキマ、段差なく伸縮(面積の拡大、縮小)させる方法として、くさびがある。
    くさびは、片側からの出し入れでは、ハミ出しが大きいため両側のほうがいい。
伸縮レールの長さは、0~54mmは別として、候補は、54~108mm、108~162mm、162~216mmとなる。
伸縮量は、54mmあれば足りるはずだが、複線間隔の60mmもカバーできれば重宝しそうである。

段差の問題があるが、1/2直線レールを改造してとりあえず作ってみると、こんな感じ。
凸型のAパーツ、凹型のBパーツ、この他にAパーツとBパーツをつなげるためのCパーツが必要。
ここで、底面は1/2の厚さに薄くしなければならないが、削る面は左右で上側と下側と変えなければならない。これは、伸ばした時でも滑り止めのギザギザが、少なくとも左右とちらか一方は残るようにするためである。
ただ、この構造は、底面の厚さの加工などが困難である。そのため、レールの改造ではなく3Dプリンタで造形するなどしなくてはならない。
Pr161
Pr162
指を挟む危険があるため、タカラトミーから商品化されることは無いと考えられる。

2014年7月19日 (土)

複線間隔の憂鬱

複線間隔の60mmに相当する長さのレールが無いのが悩みのタネ。
単線なら問題ない「L字形」「コの字形」のレイアウトを、複線にしようとすると、そう簡単にはいかない。
Pr154

レールを組み合わせても残る多少のズレを許してつなげる方法もあるけれど、レイアウトを組む度にズレが小さくなるように計算しなくてはならない。
ズレを無くしてキッチリ組む方法は、
  • 「R-13 単線・複線ポイントレール」で、辻褄を合わせる。但し、余分な行き止まりができる。
  • 「R-15 複線幅広ポイントレール」で、複線間隔を「R-02 1/2直線レール」の長さの108mmに変換する。但し、このレールの長さが270mmもある。
  • 「R-23 まがレール」で、辻褄を合わせる。但し、このレールの長さが432mm程度もある。
  • 「R-09 複線外側曲線レール」や「R-05 複線曲線レール」を使わず「R-03 曲線レール」と「R-20 1/4直線レール」で複線の外側曲線を構成して、複線の間隔を54mmにする。但し、複線系のポイントやターンアウトが使えなくなる。
など。

「単線・複線ポイントレール」を使う場合。
Pr155

「複線幅広ポイントレール」を使う場合。
Pr156

複線間隔を、54mmにする場合。
Pr157_2

考え方を変えてみて、「R-10 Uターンレール」を使う場合。
Pr158

但し、一見は複線に見えるけれど、これでは単線のレイアウトと同じことになる。
そこで、末端を「Uターンレール」の2階建てにして個別に折り返すようにする。
Pr159_2
写真は、高架を基本とした場合。
Pr159b

プラレールの車両は、「わくわく自動アクション E5系&E6系自動連結セット」や過去に販売された「おうふく」タイプや、株式会社ブレイブ製の「ミスターモーターマン」「運転じょうず」でリモコン操作する場合を除き、一方向しか進めない。複線のレイアウトで、すれ違いの進行方向にした場合、内回りと外回りを移るために「R-24 複線わたりポイントレール」や、もう販売終了となった「R-15 複線ポイントレール」を使っても、進行方向が合わない。
仕方なく、手で載せ替えするしかないが、それなら「ポイントレール」は不要。
進行方向を合わせたまま移るレイアウトプランは、複線間隔の長さのレールが無いために悩む。

単純なプランはできるが、移る際やポイントの切り換え間違いで正面衝突する可能性がある。
Pr159c

高架を組み合わせれば、移る際の衝突は避けられるが、ポイントの切り換え間違いでの衝突は避けられない。
Pr159d

ポイントの切り換え間違いによる正面衝突も避けられるようにすると、こんな感じ。
Pr159e

他のプランいろいろ。プランによっては、「R-13 単線・複線ポイントレール」を「R-24 複線わたりポイントレール」に替えると、エンドレスがもうひとつ増えて、3編成を同時に走らせられるようになる。
Pr159f

Pr159g

Pr159h

Pr159i

Pr159j

Pr159k

Pr159l

Pr159m

Pr159n

Pr159o_2

Pr159p

Pr159q

Pr159r

複線という信念を曲げて、内回りと外回りの間隔が広がるのを良しとすると、高架なしでできる。
Pr159s

Pr159t

2014年7月 8日 (火)

プラレールタワーの憂鬱

タワーのレイアウトは、狭い場所で多くの車両を走らせられるため、レールセット「いっぱい車両を走らせよう!4段タワーレールセット」が発売になるほど人気がある。
そのプラレールタワーにも悩みがある。
  • 橋脚が数多く必要。
  • レイアウトによっては、編成が数多く必要。
  • レイアウトによっては、編成の載せ降ろしに手間がかかる。
  • 高く積み上げる場合は、転倒(倒壊)対策が必要。販売店の店頭にあるタワーは、ねじで固定してある場合もある(来店客の安全第一)。
しかし、これといった手立ては無いため諦めるしかない。
そこで、ひとくちに「プラレールタワー」と言っても様々あるので、分類したりしてお茶を濁す。

●構成による分類
  • 独立積層型
    各階が独立していて、それぞれの階で車両が走る。
  • 螺旋型(数学における弦巻線と螺線という螺線ではなく、渦巻(spiral)に対する螺旋(helix)のこと:ウィキペディアより)
    坂が含まれていて、登り降りがある。
  • 複合型
    独立積層型と螺旋型を組み合わせたもの。
Pr138

複合型の例。屋上側の末端処理(折り返し)では、ジョイントの凹凸を合わせるために1/4直線レールを使用しているが、その下(ニュー坂レールの上)に橋脚を立てられないため、2倍直線レールを下に敷いて支えている。この高さのタワーでは、同時に走行できる編成の数は、4本(周回3本、螺旋登り降り1本)。
Pr138b

●周回プロファイル(上からみたレイアウト形状)による分類
下記は、代表的なもので、
  • 長円(小判型、オーバル:oval)
  • 8の字
  • Uターンめがね
  • ハート
  • ねずみ
など、多数ある。
Pr139
8の字の例
Pr139b

 

●螺旋型の場合の系統数による分類
螺旋の「重数」という呼び方が正しいかどうか分からないが、ねじでいうところの条数。
螺旋を1周する間に1段進む場合は一重螺旋、ねじを1回転する間に1ピッチ(山-山または谷-谷の間隔)進むのであれば1条ねじ。
これが、二重螺旋・2条ねじ、三重螺旋・3条ねじ…と、増えていく。
この数は、一周の間にどれだけ坂を含めるかによって決まる。
最大は、「半周(半周相当のS字を含む)または直線2本分が周回プロファイルにいくつあるか」と、「系統の交差における干渉」によって決まる。

4系統の例。
Pr139c
Pr139d

そして、同時に走らせられる編成の数は、この系統の末端処理によって決まる。
ひとつの系統の末端をUターンにすると、1系統で登り降りするため、編成の本数=系統数になる。

4系統がそれぞれ末端でUターンする例。同時に走行できる編成の本数は、4本。
Pr139e

2系統を末端でつないでそれぞれを登り降りすると、同時に走行できる編成の本数は、1本減る。

4系統のうち、2系統を末端でつなぎ、他の2系統がそれぞれ末端でUターンする例。同時に走行できる編成の本数は、3本。奥側、屋上側の末端処理の折り返しは、橋脚の不足により省略。
Pr139f
Pr139g

例えば「8の字」の場合、半周が2と半周相当のS字が2あるため、最大4系統になりそうである。
Pr140
しかし、A系統とC系統、B系統とD系統が交差部で干渉するため、最大2系統になる。
Pr140
そして、A系統・D系統それぞれが端でUターンするようにすれば、同時に2編成走らせられる。
A系統・D系統の端をつなげれば、2系統がひとふで書きのようになり、同時に走らせられる編成は1本となる。
Pr140b

では、プラレールタワーの例

▼その1▼「プラレール会津さざえ堂タワー」
会津若松にある「会津さざえ堂」は、中が螺旋構造になっていて、登る人と降りる人が出会わない(すれ違わない)。
これは、二重螺旋であり、2系統に登り降りを割り当ててあるということ。

これを、プラレールタワーで実現しようとすると、末端処理が厄介。回転対称(軸対称)で外向きなため、つなげ難い。
Pr141a
Pr141

そこで、一方の系統を半周ずらしてみると、末端は水平位置と方向が一致して高さが1階分違うだけになる。
Pr141c
これならまだマシ…だけれども、屋上側の末端処理を、橋脚で持ち上げなければならないのが残念。
Pr141
二重螺旋・2条ねじの2系統の末端を、それぞれUターンにする場合。同時に走行できる編成の本数は、2本。タワー本体と末端処理の折り返しのターンアウトとの間に、直線レールを入れる。
Pr141a

二重螺旋・2条ねじの2系統を末端でつないで、ひとふで書き状にして、2系統をそれぞれを登り降りする場合(写真は、手前の二重螺旋部分を省略)。同時に走行できる編成の本数は1本。タワー本体と末端処理の折り返しの曲線レールは重なっている。
Pr141b

▼その2▼「プラレール二重螺旋ツインタワー」
「会津さざえ堂タワー」では、タワーの隣に、末端処理のための「ほぼタワー」をわざわざ立てる。それならば、いっそのこと、こちらもタワーにしてしまえばいい。
ふたつのタワーは、面対称(鏡像)になる。
Pr142
左側が写って無いのは、橋脚が足りず立てられなかったため。Pr142b

別の構成としては、独立積層型と螺旋型との複合型にする。二重螺旋タワーの隣に、2系統個別の折り返しを地上側と屋上に配置し、その中間は独立積層の周回(円)を重ねて挟む。概念図は、こんな感じ。
Pr142c_2
末端処理の折り返しを、地上・屋上共に反対側に振り分ければ、トリプルタワーにもなる。
Pr142d

地上側の末端処理の折り返しに、車両基地を組み合わせた場合。
Pr142e

▼その3▼「四つ葉のクローバー」
独立積層型と螺旋型の2種類。上から見えるように、高くしなくてもいいタワー。
Pr143
Pr143b

▼その4▼「プラレール富士山タワー」
変わり種も考えてみる。
中央に螺旋タワーを置き、その周囲に渦巻きタワーを配置する。車両は、渦巻き線を登って行って頂上で螺旋タワーに移り降りてくる。その後に外周まで出てから再び渦巻きを回り始める。
しかし、外周へ抜けていくためには、改造した直交橋脚が必要になる。
それよりも先に、青色の橋脚、白色のレールと橋脚が欲しいところだが。
Pr144_2

二重渦巻きにしてみると、こんな感じになるが、交差が多くスッキリしない。
Pr145

登山を表して螺旋にしたいところだが、独立積層型になる。
富士山の稜線は、指数関数(y=e^x)で近似できるとのこと。しかし、美術作品の「富士図」では、実物より急な傾斜もある。なんだかんだ言っても、橋脚の高さの組み合わせは限られているため、その中で「っぽく」するしかない。
Pr146

螺旋を諦めて独立させると、間隔を108mmにする必要がないため周回プロファイルも四角にしなくていい。ピラミッドみたいな四角錐ではなくなるけれど、曲線の45度は変えられないため、八角錐のようになる。
Pr147
これを、試しに1/4だけ組み立ててみると、間隔が狭くて橋脚を立てられない。
Pr147b

▼その5▼「花模様」
頂点を曲線1本で構成した場合。
Pr148

頂点を曲線2本で構成した場合。
Pr149

頂点を曲線3本で構成した場合。
Pr150

頂点を曲線4本で構成した場合は、「四つ葉のクローバー」タイプになる。

頂点を曲線5本で構成した場合。
Pr151

頂点を曲線6本で構成した場合は、「四つ葉のクローバー」タイプになる。

頂点を曲線7本で構成した場合。
Pr152

頂点を曲線8本で構成した場合。
Pr153

▼その6▼「井桁」
小判形(オーバル形)のエンドレスを組み合わせてみる。
重なり部分を分かりやすくするため、ズラして表すと、こんな感じ。
Pr153a

エンドレスの数をもっと多くすると、こんな感じ。
Pr153b

2014年7月 5日 (土)

ダブルターンアウトレールの憂鬱 ~続き2~

「ダブルターンアウトレール」は、車両基地レール(専用ストップレール)や架線柱と組み合わせて情景を演出するにはいい。
しかし、単に機能だけに着目して、留置できる編成の本数を「ターンアウトレール」と比較すると、実は少ない。
また、「ターンアウトレール」と「ニューてんてつき」をつなげる場合は、「ニューてんてつき」の切り換えレバーのケースの角を削らなければならない。
Pr132

ちなみに、過去に販売された、複線の間隔で分岐するY字ポイントレールがあれば、より多くなる。
Pr133

そこで、複線の間隔の60mmで4分岐する「クアドラプルターンアウトレール」を考えてみる。
分岐は、84.853mmのピッチにすればいい。
Pr134

…のだけれど、これをレイアウトに組み込んだ場合を考えると、車両基地の全長が直線レール4本分の864mmとは、1.499mmズレる。
Pr135

それならば、この864mmを基本に寸法を決めたほうがいい。すると、分岐のピッチは84.353mmになる。
Pr136
「ターンアウトレール」を改造する時の繋ぎ目は、可動部(ノーズ部)を避けるため、84.353mmとはズレて87mmになり、次のターンアウトレールは、差分の2.647mmを端から短くする。

ループ線に組み込むと、リバース線となり進行方向が変わる。そこで、車両基地を複線の内回りと外回りをつなぐようにすると、進行方向は揃うけれども中間の直線部が 516.853mmという半端な長さになってしまう。
Pr137

2014年6月22日 (日)

ジョイントパーツ(凸凸)

つなぎ目のジョイントの凹凸が合わなくても、凹と凹ならば「J-20 曲線踏切」と「J-26 曲線の駅」に含まれる「ジョイントパーツ」を使えばつなげられる。
ウィキペディアによれば、過去にも、「また、レールの接続方向を変える為のジョイント、凸型の部分を2つ繋げた鼓型のジョイント等も存在し、旧版の転車台(大型転車台)に付属していた。」そうである。ネット上には、「ジョイントレール」と混同されて、間違った情報がアップされていたりする。

しかし、この「ジョイントパーツ」のために曲線踏切や曲線駅を買うのも虚しい。
そこで、このジョイントパーツを作る方法を考えてみる。

考慮しなければならないのは、凸部の「弾性(ばね性)」になる。ギュっと押し込むのは、この弾性によるもの。
弾性が必要なのは、次のような理由から。
・成形時の寸法のバラツキを吸収するため
・摩擦力を発生させて抜けにくくするため

凸部の中央に溝が入っているのは、この弾性に関係している。溝によって弾性を加減できる。
ただ、この溝は、梱包する時の輪ゴムを通すためという見方もできる。

材質がポリスチレン(PS)のポイントレールなどには、凸部に溝が無いものもある。
理由は、
・精度よく成形できるため、寸法のバラツキが小さいから
・溝を入れても材質の弾性係数(ヤング率)が大きいため効果がない
と、推測される

で、弾性を考慮したジョイントパーツを作る方法は、他にもあるだろうけれど、思いついたのは次のようなもの。
・レールから切り出して継ぎ接ぎ
・ゴム板切り出し
・板金曲げ
・木片削り出し
・レジンモールド
・粘土成形
・3Dプリンタ

まず、レールから凸部を切り出す方法は、改造したりして余った切れ端があればいいけれど、このために完品のレールから切り取るのは忍びない。
次に、ゴム板から切り出す。ここで気にしなければならないのは、ゴムの種類。
「ゴム」と言っても広義(通称)のゴムとして使われる場合は、厳密にはエラストマーを指している場合。その中でも、「天然/合成」「熱硬化性/熱可塑性」といった分類がある。
種類を選ぶポイントは、「非移行性」となる。時間が経てば劣化してしまうのは仕方ないけれど、レールに色移りしてしまうのは避けたい。
ホームセンターで唯一見つけた「HIKARI」というメーカーの「オレフィン系エラストマーゴム板(抗菌剤入)EG2-63T 茶 粘着テープ付き」を購入したが、硬度が高くいまひとつ。
これで作ったジョイントパーツは、こんな感じ。
Pr129

次に、金属板を曲げたもの。手元に余っていた、0.3mm厚のステンレス板を使ってみたけれど、薄すぎた。また、小さな子供には危険なため、扱わせてはいけない。
Pr130

そして、3Dプリンタで作る方法は、出力に使う材質によって寸法を調整しなければならない(凹部より凸部のほうが大きい)ため、検討が必要。単純に製品のレールと同じ寸法にすればいい訳ではない。

このジョイントパーツは、「誤飲防止」という重要な問題を抱えている。
販売されている商品には、試してはいないけれど「リカちゃんの靴」式の対策が、おそらく取られているはず。
自分で作る場合はどうするか、その対策として考えられるのは、「口に入らないくらいに大きくする」こと。もう少し細かく言えば、「ジョイントパーツを、口に入らないくらい大きな物と一体化する」こと。
思いついたのは、
・敷板と一体化
・複線対応に2個を一体化
・橋脚と一体化
の3つ。

ひとつは、レールのつなぎ目の下に敷ける厚さと大きさの板に、ジョイントパーツをくっつける。
次は、複線レールのつなぎ目のジョイントが、凹と凹、凸と凸と揃っていることから、複線の間隔にジョイントパーツを並べて連結する板にくっつける。単線で使う場合は、片方のジョイントパーツははみ出させてつなげない。
3つ目は、「ブロック橋脚」に、ジョイントパーツをくっつける。当然、橋脚の用途は限定されるが、「Uターンレールタワー」という使い方には有望。「1/4直線レール凸凸」が不要で、「複線ブロック橋脚」の数は半分で済む。
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2014年6月16日 (月)

レールの収納

レールの保管の話。
セットを少し持っているだけなら、元どおりに箱に入れればいい。
もう少し増えてくると、おもちゃ箱にまとめて入れればいい。
大量になると、レールの種類ごとに箱に入れればいい。

では、そこそこの量の場合はどうするか。
まとめてひとつの箱だと、雑然として使いたいレールを探すのが大変。
そこで、レールを分類して収納する方法を考えてみる。

ひとつめは、収納する箱とレールの種類と量に合わせて仕切りを作る。
ふたつめは、種類ごとにレールをまとめる。
こちらの方法を模索する。

全く考えずに済むのが、「R-18 坂曲線レール」で、(A)と(B)に分け、それぞれ表裏交互に重ねればいい。ブロック状に嵌まるため、まとめる道具もいらない。
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レールを種類別にまとめる物としては、「輪ゴム」が簡単だけれど、成分が天然ゴムであるため、経時劣化する。固くボロボロになるだけでなく付着したりする。

次に考えられるのは紐で縛ることだけれども、面倒くさがりにはまどろっこしい。そこでベルトスリングや面ファスナーで探したところ見つけたのがこれ。
100円ショップ「Can★Do(キャンドゥ)」で購入。2本で100円(税別)が、お得かどうかはわからない。
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これを使って「J-22 複線ブロック橋脚」をまとめると、こんな感じ。
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「ブロック橋脚」をまとめるとこんな感じだが、複線ブロック橋脚をまとめる場合よりも崩れやすい。
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これで直線レール類をまとめてみると、どんなにキチンと積んでもこうなってしまう。
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薪か俵のようになってしまっては、レールに歪みが生じてきそうなので、他の方法を考える。
収納王子よろしく100円ショップの「ファイルケース」を使ってみる。購入したのは「和泉化成株式會社」製のA4ワイドサイズ(厚いタイプ)「A4ステーショナリーケース 3573 (307×235×43mm)」
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これに、コーンフレークの空き箱を使った仕切りを入れると、こんな感じ。
仕切りを前面まで折り返してあるのは、ケースのフタを開けたとたんにバラバラとこぼれ落ちるのを防ぐため。
「R-01 直線レール」「R-02 1/2直線レール」「R-20 1/4直線レール」を収納出来る。フタ留めクリップ部の間に空間があるため、「1/2直線レール」を1本、または写真のように「R-08 ストップレール」を収納できる。
レールの幅の約38mmに対してケースの厚みが43mmなので十分かと思いきや、43mmは外形寸法であるため、やや無理をしてフタを閉じることになる。力が加わった状態が続くため、いずれケースにヒビが入る恐れがある。
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ゆとりを持って収納したい場合は、こんな並べ方になる。当然、収納量は減る。
また、この並べ方なら、ファイルケースは普通の厚さのものでも構わない。
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直線レール本体の長さは216mmで、つなぎ目のジョイントの凸部は長さ9mmあるため、レール全長は225mmある。
A4サイズの短辺は210mmであるため、単純に考えるとレールを短辺と平行に収納する事はできないはずだが、ケースの形状によっては入る。
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このパターンでの、ゆとりを持った並べ方はこんな感じ。
また、この並べ方でも、ファイルケースは普通の厚さのもので構わない。
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2014年6月15日 (日)

ストップレールの憂鬱

「R-08 ストップレール」には、停車と発車(通過)の切り替えレバーがあり、レールの幅は55mm程度。そのため、レールを並べられる最小間隔は、60mm弱となる。これを小さくできないか考えてみる。
まず、ストップレールの使い方を見てみると、大きく分けて二通りある。
ひとつは、駅のように一旦停車した後、同じ方向へ発車する使い方。
もうひとつは、「J-06 操車場」や「J-24 車両基地」のように行き止まりからの発車。

駅の場合はひとまず置いておいて、行き止まりからの発車を考えてみる。
想定されている発車の手順は、
  1. 動力車を持ち上げている状態にする
  2. 動力車のスイッチをオンにして車輪が回転(空転)
  3. 動力車を下ろして発車
だと思われる…たぶん。

しかし、面倒くさがりにはまどろっこしい。停車(スイッチオフ)からスイッチオンで発車でいいじゃないかと思ってしまう。行き止まりから発車する場合におけるストップレールの必要性が解らない。
では、行き止まりに向かって走ってきた場合に、車止めにぶつからないようにストップレールで止めようとすると、発車する時の動力車の位置にストップレールがあるのだから、行き止まりに差し掛かった中途半端な場所で止まることになる。
つまり、行き止まり系のレイアウトプランなら、ストップレールを置くのは、奥のほうの車止めの直前ではないかと思う。
ここで、ストップレールを行き止まりの奥に置いた場合の発車を考えてみると、行き止まりで止まってからスイッチオフにした後、持ち上げて車両の向きを逆向きにして置きなおす。そして動力車のスイチオンで発車となる。この時、ストップレールの位置にあるのは付随車になる。
「付随車であっても上げ下げの機構が必要か」を見直すと、付随車は軽いためストップレールが「止まる(持ち上げ)」でも、動力車が引っ張って動かせるため下げる必要性はなさそう。

それなら、動力車は乗り上げて車輪が空転して止まり、付随車は引っ張られて滑り降りて走りだすようなストップレールで済む。
「R-08 ストップレール」を「止まる(持ち上げ)」にすると、2本のガイドがレール上面から5mmほど上がる。このガイドには、3箇所突起があり、シーソーのように一旦下がった後に持ち上がり動輪の軸受け部が引っ掛かる。「R-01 直線レール」の中央部(溝)は、深さが3.5mm程度ある。そこで、高さ8.5mmで、端は一段高いガイドを置けばいい。置く場所は、動力車の動輪の位置に合わせる。
この考え方で作った「行き止まり専用ストップレール」は、こんな感じ。ガイドは、ボール紙ではやや不安定で、もう少し厚みがあったほうがいいようだ。また、上下機構は不要だが、シーソー機構はあったほうがいいため、改良が必要だ。
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2014年6月14日 (土)

交差ポイントレールの憂鬱

「R-14 交差ポイントレール」の悩み。
  • 分岐(ターンアウト)は、一見どちらにも行けそうだが、片側のみ。分岐方向を変えたくてウラ返して見ると、直進(交差)のみしかない。
  • 曲線半径が小さいため、脱線のリスクが高まる
これを何とかできないか考えると、こんな感じ。
  1. 「R-17 3分岐ポイントレール」の直線部の長さを、1/4短くする。
  2. 直線が1/2の長さの交差レールを継ぎ接ぎで作る。
  3. これを合わせると、相互に全方向進行できて、半径も曲線レール相当の「ニュー交差ポイントレール」になる。
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